技術情報成形技術
PENTAM®、METTON®の成形プロセス
PENTAM®、METTON®の成形にはRIM成形法(Reaction Injection Molding)が用いられます。
RIM成形にはジシクロペンタジエン(DCP)に触媒活性化剤と添加剤を配合したA液と、DCPに触媒と添加剤と重合開始調節剤を配合したB液の2液システムが基本的に用いられます。
A液、B液はポンプで配管を通じて金型に送られます。金型の下部に設けたミキシングヘッドでA液、B液が1対1の容量で衝突混合によって混合された後、金型内に充填(3~5kgf/cm2)されます。
A液、B液が衝突混合すると触媒と触媒活性化剤の働きで、化学反応が開始され、金型内で数分程度の短い時間で反応が終了します。反応時には反応熱が生じ、200℃近い温度に成形品が加熱されますので、成形品を約100℃程度に冷却してから金型を開けて取り出します。A液、B液の注入から成形品の取出しまでの一連のプロセスは約5分程度の短い時間で行われます。
DCP-RIM成形は、極めて短時間で大型・複雑形状の成形物を得られますが、同時に省エネルギーという大きな特徴があります。また、PENTAM®、METTON®樹脂はバランスのよい優れた物性を持つばかりではなく、環境にやさしいオレフィン系熱硬化性樹脂であり、まさに時代の要請に応える素材といえるでしょう。
RIMTEC株式会社は、これらの優位性を更に追求するとともにRIM成形の利点を生かした3ストリームRIM成形法などの新たな技術開発を積極的に進め、変化するお客様のニーズに応えることを目指します。