技術情報引張クリープ試験
一定荷重のもとでの引張クリープ特性
引張クリープ試験
(1)目的
一定の荷重を継続して受けると、ひずみが増加する(クリープ現象)。
特に高温になるとクリープ現象が強く現れる。
設計指標としてクリープ特性を求める。
(2)試験条件
試験項目 | 引張クリープひずみ、破断時間 |
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試料形状 | JIS K 7161-2 1Bダンベル形状 |
測定条件 | チャック間距離:115mm 初期ひずみ検証:あり ※全荷重負荷までのひずみを万能材料試験機による強度測定により検証し、 クリープ試験の結果に加算した。 |
試験温度 | 40 ℃、80℃および100℃ |
試験応力 | 各温度における引張強度の20%、40%および60%から算出し設定した。 |
試験時間 | 最大1000時間 |
測定装置 | 万能材料試験機5982 型(初期ひずみ計測・インストロン社製 万能クリープ試験機 1000kgf 型(株式会社DJK 製 差動トランスDTH-A-30(共和電業株式会社製) |
(3)結果
40℃
40℃では破断応力の60%の荷重でも、1000時間で破断しなかった。
40%荷重では、1000時間で2%程度のクリープ歪となった。
20%荷重では、1000時間で0.8%程度のクリープ歪となった。
40℃では破断応力の60%荷重で、約720時間で破断した。
40%荷重では、1000時間で2%程度のクリープ歪となった。
20%荷重では、1000時間で0.8%程度のクリープ歪となった。
80℃
60%荷重では、1000時間で9%程度のクリープ歪となった。
40%荷重では、1000時間で2.6%程度のクリープ歪となった。
20%荷重では、1000時間で1%程度のクリープ歪となった。
60%荷重では、約3.7時間で破断した。
40%荷重では、1000時間で2.5%程度のクリープ歪となった。
20%荷重では、1000時間で0.8%程度のクリープ歪となった。
100℃
60%荷重では、約830時間で破断した。
40%荷重では、1000時間で3.3%程度のクリープ歪となった。
20%荷重では、1000時間で0.9%程度のクリープ歪となった。
60%荷重では、約1時間で破断した。
40%荷重では、約30時間で破断した。
20%荷重では、1000時間で1%程度のクリープ歪となった。